Professional Engineer

2014/07/20 最終更新

1.CEからPEへ

技術士の英文名称は以前は Consulting Engineer (CE) でしたが、現在は Professional Engineer (PE) となっています。なお、アメリカのPE資格と区別するため、正式には “P.E. Jp” と表記します。

CEは、技術コンサルタントという意味合いを強く有し、どちらかというと企業から独立し、コンサルタントとして仕事をしている技術士をイメージした名称のようですが、それに対してPEは、文字通りプロフェッショナルな技術者という意味であり、コンサルタントとして独立した技術士だけでなく、企業等に所属している技術士も対象に含んでいると受け取れます。

 

2.プロフェッショナルエンジニア

英語の professional には、profession の形容詞という意味があります。従って、日本語でのいわゆる「プロ」(アマチュアに対するプロ)の技術者という位置付けから一歩踏み込んで、プロフェッションとしての技術者という意味を読み取ることができます。(英和辞典で professional を調べてみると、日本語のプロフェッショナルとはニュアンスが異なり、「専門職の」とか「知的職業の」という意味が上位に来ています) そう考えると、英語名称の変更は、今後のあるべき技術士の姿を示す重要なヒントと言えるのかもしれません。

プロフェッションとは、弁護士や医師に代表されるような、社会が必要とする高度な専門的能力と高い倫理意識を有する専門職集団というような意味合いの言葉であり、公益社団法人日本技術士会ではプロフェッションの概念として以下の4項目を挙げています。(出典:「技術士 プロフェッション宣言」

  1. 教育と経験により培われた高度の専門的知識及びその応用能力を持つ。
  2. 厳格な職業倫理を備える。
  3. 広い視野で公益を確保する。
  4. 職業資格を持ち、その職能を発揮できる専門職集団に所属する。

さらに、公益社団法人日本技術士会は「技術士 プロフェッション宣言」の中で、技術士がプロフェッションにふさわしい者として行動するための「技術士の行動原則」を以下の3項目にまとめています。

  1. 高度な専門技術者にふさわしい知識と能力を持ち、技術進歩に応じてたえずこれを向上させ、自らの技術に対して責任を持つ
  2. 顧客の業務内容、品質などに関する要求内容について、課せられた守秘義務を順守しつつ、業務に誠実に取り組み、顧客に対して責任を持つ
  3. 業務履行にあたりそれが社会や環境に与える影響を十分に考慮し、これに適切に対処し、人々の安全、福祉などの公益をそこなうことのないよう、社会に対して責任を持つ

また、これとは別に公益社団法人日本技術士会では「技術士倫理綱領」を 定めており、その内容は2011年3月に改訂されました。ここに書かれていることの大部分は、技術士法やプロフェッション宣言の中の技術士の行動原則と重複しており、それぞれの位置付けがどうも不明確な印象もあるのですが、2番目に「持続可能性の確保」という項目を持ってきているところなどは、かなり斬新というか強い思いが感じられます。

なお、公益社団法人日本技術士会への入会申込書には「私は、技術士倫理綱領に賛同の上、入会致します。」という文言(参考:入会申込書)がありますので、公益社団法人日本技術士会の会員はこの技術士倫理綱領を遵守する義務を有していることになります。

 

3.技術士の義務と責務

技術士には、技術士法(第4章 技術士等の義務)によって、以下の3つの義務と2つの責務が課せられています。

  1. 信用失墜行為の禁止(義務)(第44条)
  2. 秘密保持義務(第45条)
  3. 名称表示の場合の義務(第46条)
  4. 公益確保の責務(第45条の2)
  5. 資質向上の責務(第47条の2)

これは、「科学技術の向上と国民経済の発展に資する」という技術士法の目的を達成するために出てきた要求と考えられます。技術士は単に科学技術に関する高等の専門的応用能力を有するだけではなく、高い倫理意識と責任感を持ち、継続的に資質向上の努力を行わなくてはいけないと定められているわけです。実際に、技術士になるための試験では倫理に関する科目(第一次試験:適性)がありますし、最終の面接(第二次試験:口頭試験)でもこの辺りのことが問われます。

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