PKM

2024/03/25 最終更新

Patent Keyword Marker (PKM) 
- Google Chrome / MS-Edge 対応版 -

1.特長

PKMは、公報番号を入力すると、Google Patents/Espacenet/J-PlatPatからその公報(テキスト)をダウンロードし、ダウンロードした公報を解析したうえで、指定した複数のキーワードを多色マーキング(ハイライト表示)すると共に、出現回数をカウントし、解析した結果をhtmlファイルに出力するというツールです。

多くの公報に目を通す際に、公報の読み込みの効率や精度を上げることができるのではないかと思います。特に、多数の公報の中から、ノイズを除去したり、必要な公報を見落とすことなくピックアップしたりするのに役立つことと思います。

最大の特長は、色分け表示するキーワードを最大15種類登録でき、各キーワードについて最大30個の表記揺れや類義語を登録できるという点です。異なる公報の中では、たとえ同じ概念でも、異なる用語や異なる表現が使われることも多いので、これらをまとめて同じ色でマーキングできると、とても便利です。例えば、「メタノール」をハイライト表示したい場合、キーワードとして、「メタノール」以外に、「メチルアルコール」「CH3OH」「MeOH」「methanol」「Methanol」「Methyl alcohol」「methyl alcohol」などを同時に指定しておけば、これらを含む用語を全て同じ色でマーキング(ハイライト表示)することができます。

さらに、除外キーワードを指定することができますので、例えば「りん」という元素をハイライト表示したい場合に、除外キーワードとして「りんご」や「きりん」を指定しておくと、「りん」という用語はマークするけれど、「りんご」や「きりん」はマークされることがありません。

本ツールでは、主としてGoogle Patentsからテキスト公報をダウンロードします。Google Patentsは現在100以上の国・機関の特許を収録していますが、英語以外の言語の明細書の多くが、Google得意の機械翻訳によって全文が英語に翻訳されています。従って、中国語やドイツ語やフランス語やロシア語、さらには、もちろん日本語で書かれた特許などについても、「英語」で一括して解析することも可能です。しかも、本ツールではキーワードをハイライト表示した公報を、ブラウザを利用して表示しますので、そのブラウザの機能を利用することで、英語公報の全文を日本語に翻訳した状態で表示することが可能となります(キーワードの指定は英語で行っておけば、ハイライト表示ごと全部日本語に翻訳されるので、ハイライト表示も日本語に翻訳されます)。

なお、本ツールでは、全ての公報を英語でダウンロードして英語で解析するモードと、公報のオリジナルの言語でダウンロードして解析するモードを選べます。日本語の特許については、日本語でダウンロードして日本語で解析し、その他の外国特許については、英語でダウンロードして英語で解析する、というスタイルが基本になるかと思います。

さらに、J-PlatPatおよびEspacenetからのデータのダウンロードも可能です。サイトの特性から、どうしてもこれらのサイトはGoogle Patentsよりもデータのダウンロードに時間を要するため、あくまでもGoogle Patentsからのダウンロードを基本とし、所望の公報が見つからなかったときに限って、日本公報はJ-PlatPat、その他はEspacenetからダウンロードするという操作を標準の巡回モードとしていますが、Google Patentsのみ、J-PlatPatのみ、またはEspacenetのみからのダウンロードも指定することが可能です。

中国および韓国の公報については、J-PlatPatに日本語版のテキスト公報(機械翻訳)が収録されています。本ツールでは、巡回モードを “3”のJ-PlatPatのみにすると、これらの日本語版公報をダウンロードすることが可能です。

本ツールはExcel標準のマクロ(VBA)を利用したものですが、J-PlatPatなどにアクセスして、そこから所望の公報情報等をダウンロードする際には、Seleiumbasicというツールを使用し、ブラウザとしてGoogle Chrome または Microsoft Edge を操作しています。そのため、本ツールの使用には、Google Chrome または Microsoft Edge と Seleniumbasic がインストールされている必要があります。

なお、PKMから派生したツールとして、J-PlatPatからテキスト公報のダウンロードを行うことに特化したツール(J-PlatPat Downloadr (JPPD))を別途公開しています。(JPPDはこちらから

2.操作画面と使用方法

操作画面の説明と、解析したファイルの例を示します。

PKM操作画面説明
PKM解析ファイル例

3.無料サンプル版のダウンロード

PKMは、Microsoft Excel®(エクセル)のマクロ(VBA)を使用して作成されたツールですので、使用するためには、エクセルがインストールされている必要があります。なお、古いバージョンのエクセルでは動かないかもしれません。

また、J-PlatPatとEspacenetからのデータダウンロードには、ブラウザとしてGoogle Chrome または Microsoft Edge を使用しています。そのため、Google Chrome または Microsoft Edge がインストールされていない場合には使用できません。

また、本ツールではGoogle Chromeを操作するために、Seleniumbasicを使用していますので、そのインストールも必要です。これら、使用前の準備作業については、PKMの「About」シートに使用方法を記載していますので、一通りご確認ください。

こちらでは、Windows 10、11での動作しか確認していませんし、おそらくMacでは正常に動作しないと思います。

ここではPKMのサンプルとして、無料お試し版のダウンロードが可能です。一度に入力できる公報の数を50公報に制限していますが、それ以外は制限解除版と全く同じ機能を持っていますので、是非一度お試しください。

「PKM Ver 9.61 無料お試し版」のダウンロードはこちら
    ↓

「PKM マニュアル」のダウンロードはこちら
    ↓

制限解除版をご希望の方は、メール等でご相談ください。

4.更新履歴

2018/05/03 Ver 1.20 初期版公開
2018/05/09 Ver 1.30 発明者が空欄の公報での処理エラー対応
2018/05/18 Ver 1.40 複雑な公報での原語/英語切り分け処理エラー対応
2018/08/17 Ver 1.50 US登録番号が1千万番代に突入したことに対応
2018/09/20 Ver 1.60 keyword一覧表のkeyword表示名を別指定
2018/12/05 Ver 1.70 ヒット件数一覧表で0以外の数値の背景色を指定可
2018/12/13 Ver 1.80 Descriptionの先頭および公報の先頭に飛ぶリンクを作成
2019/03/18 Ver 1.90 Google Patentsの構文変更(発明タイトル)に対応
2019/04/01 Ver 2.00 全公報連続自動DL/解析モード、除外キーワードを指定可能
2019/04/21 Ver 2.10 公報番号変換処理見直し、ファイル取得エラー処理バグ修正
2019/04/23 Ver 2.20 ヒット件数の数値から最初のキーワードに飛ぶリンクを作成
2019/08/12 Ver 2.30 公報番号中のスペース除去、他細かなバグの修正
2019/08/13 Ver 2.40 再公表公報は”JPWO”公報を取得
2019/08/20 Ver 2.50 収録されていない公報へのGoogle側の対応の変更に対処
2019/08/31 Ver 2.40 Google側の対応が元に戻ったので、バージョンを元に戻す
2019/09/17 Ver 3.00 処理アルゴリズムを変更し、スピードアップ
2020/03/30 Ver 3.10 各公報の右上にインデックスファイルへのリンクを作成
2020/04/28 Ver 4.00 Googleに未収録の公報は、Espacenetから取得可能に
2020/05/15 Ver 5.00 Googleに未収録の日本公報は、J-PlatPatから取得可能に
2020/05/25 Ver 5.10 J-PlatPatの固定URL取得、代表図、式、表の取得他
2020/05/28 Ver 5.20 エラー処理のバグ修正、J-PlatPatでの処理の改善
2020/06/16 Ver 5.30 Espacenetを新サイトに変更、PDFリンクのバグ修正、他
2020/07/07 Ver 5.40 Googleの構文変更(アブストラクト、クレーム)に対応
2020/08/06 Ver 5.50 KR公報に対応、細かなバグ対応
2020/08/13 Ver 5.60 日本語キーワード処理の際に、 “ー” の表記ゆれに対応
2020/08/19 Ver 5.70 Espacenetでの日本語特許処理のバグ修正
2020/09/15 Ver 5.80 WO,EP公報末尾の記号(数字)自動判別、J-PlatPat高速化
2020/10/29 Ver 5.85 Espacenetの発明者、出願人の処理改善
2020/11/12 Ver 5.90 Googleの日本語公報の表示方法変更(バグ?)に対応
2020/12/09 Ver 6.00 クリア処理のバグ修正
2021/01/25 Ver 6.10 キーワード(英語版)のマーキング処理バグ修正
2021/02/01 Ver 6.20 キーワード(英語版)のマーキング処理バグ修正
2021/02/03 Ver 6.30 J-PlatPat側の変更に対応(デフォルトでの要約表示)
2021/02/09 Ver 6.40 公報番号中の全角英数字、半角英小文字を半角大文字に変換
2021/02/16 Ver 6.50 英語タイトルをGoogle翻訳で日本語に変換可能に
2021/03/05 Ver 6.60 タイトルの日本語判定のバグ修正
2021/03/15 Ver 6.70 ネットワーク環境による接続不具合に一部対応他
2021/03/25 Ver 6.80 化学式中にキーワードが含まれている場合の処理修正
2021/04/01 Ver 6.90 Google Patentsへのアクセス方法を一部修正
2021/04/06 Ver 7.00 公報番号の置き換え処理の修正
2021/05/11 Ver 7.10 インターネットへのアクセス方法見直し
2021/05/17 Ver 7.20 段落番号表示、英訳時の原文削除処理のバグ修正
2021/08/23 Ver 7.30 J-PlatPatの仕様変更(?)に伴う不具合に対応
2021/11/02 Ver 7.40 Google PatentsとJ-PlatPatにて図面を取得するように修正
2021/11/09 Ver 7.50 J-PlatPatにて実用新案に一部対応
2021/11/10 Ver 7.60 公報閲覧画面で前後の公報への移動にショートカットを割当
2021/11/27 Ver 7.70 英文公報検索時の稀なエラーに対応など
2021/12/12 Ver 7.80 J-PlatPatでの一部公報での取得エラーに対応
2022/01/14 Ver 7.90 公報画面でのキーボードショートカットのカスタマイズ
2022/03/10 Ver 8.00 ブラウザをGoogle Chromeに変更他、種々の変更
2022/03/17 Ver 8.10 J-PlatPatでの実案対応、データ取得失敗時の処理
2022/03/28 Ver 8.20 J-PlatPatのメンテナンス後のバグ?対応
2022/04/21 Ver 8.30 キーワード再解析機能を追加、Espacenetの処理を見直し
2022/06/14 Ver 8.32 Seleniumbasicの保存場所を手動指定可能
2022/08/22 Ver 8.40 J-PlatPatでの動作の一部みなおし、稀なエラーへの対応等
2022/08/30 Ver 8.50 公報表示ページの背景色を指定可能に、他
2022/09/16 Ver 8.60 J-PlatPatのメンテナンスエラー対応、CN特許取得バグ修正
2022/10/07 Ver 8.70 JP公報番号の変換エラー対応、Espacenetの仕様変更対応
2023/03/14 Ver 8.80 MS Edgeに対応、日本語WO公報の処理、エラー処理追加
2023/07/25 Ver 8.90 chromedriver の自動更新処理のアップデート
2023/10/11 Ver 9.00 Espacenetへのアクセス手順修正、プロキシ対応(非公式)
2023/10/17 Ver 9.10 J-PlatPatの複数ページ分割表示公報の表示変更に対応
2023/10/23 Ver 9.20 複数ページ分割表示公報の表示バグ修正
2023/11/10 Ver 9.30 chromedriver の自動更新処理のバグ修正
2023/12/21 Ver 9.40 Google Patentsで図面番号にリンクがある場合の処理修正
2024/02/26 Ver 9.50 J-PlatPatの固定URL形式変更に対応、その他
2024/03/20 Ver 9.60 ハイライト処理見直し、chromedriver更新処理改訂
2024/03/25 Ver 9.61 巡回オーダー指定の不具合修正

→ GPD (Google Patents Downloader) へ

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