GPD

2024/03/20 最終更新

Google Patents Downloader (GPD)

1.特長

世界各国の特許公報番号(のリスト)を入力すると、Google PatentsからそのPDF公報を連続的に一括ダウンロードするというツールを、エクセルのマクロ(VBA)を使用して作成しました。

最近、特許庁の特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)がリニューアルされましたが、特許公報のPDF版のダウンロードの際には、いちいち「私はロボットではありません」にチェックが必要となり、さらに続けて多くのダウンロードをしようとすると、複数の写真が提示されて、質問に答えなくてはならないという面倒くささです。この状況は、ヨーロッパの Espacenet でも同様です。

そこで、何とか手間を掛けずに、複数の特許公報を連続してまとめてダウンロードする方法がないかと考えてみました。そう、こういうときには Google Patents が役に立ちます。ここは、今のところ、ダウンロードに際して特に認証を求めたりしませんから、多数の公報をまとめてノンストップで連続的にダウンロードできそうです。

幸い、PKMというツールを作成する際に、公報番号を入力すれば、Google Patentsにアクセスし、該当するテキスト公報をダウンロードするマクロは作っていたので、これを応用すれば、すぐにできそう、、、、というわけで、Google PatentsにPDF公報が収録されてさえいれば、どこの国の特許公報であっても、自動的に指定したフォルダにPDF公報を一括ダウンロードしてくれるツール、GPD(Google Patents Downloader)ができました。

このGPDの操作サンプル動画をご覧いただくとわかるように、PDF公報のダウンロードは超高速です。ネットワーク環境にもよりますが、速い環境下では、1公報当たり1秒以下でサクサクとダウンロードできます。

Google Patentsに収録されている公報であれば、JPだけでなく、US, WO, EP, CN, KRなど世界各国の公報を、連続的にまとめて全部ダウンロードしてくれますので、結構便利なのではないでしょうか。ちなみに、現時点で日本の特許公報については、公開特許公報は2004年以降、登録特許公報は特許第3539101号以降が収録されているようです。

なお、Ver 2.30E以降、Google Patents にPDF公報が収録されていないものについて、EspacenetからPDF公報をダウンロードする機能を追加したバージョンを公開しています。EspacenetからのPDF公報のダウンロードは、Excel VBA からブラウザ(Google Chrome または Microsoft Edge)を操作することで行いますので、別途Selenium Basicのインストールが必要となります。Aboutのシートにインストール方法等の記載がありますので、ご面倒でも最初に各種設定作業をお願いします(JPPDやPKMなど、拙作の別のツールを既にご利用の場合には新たなインストールは不要です。)

現状、WO日本語公報にて、一部文字化けが確認されます。これは、Google Patents 側の問題ですので、こちらではちょっと対処のしようがありませんので、ご了承ください。

再公表特許公報については、日本特許庁が作成した再公表公報をダウンロード(Ver. 1.10以降)しますので、公報番号の欄に”再表”または”JPWO”で始まる公報番号を記入してください。

2.無料サンプル版のダウンロード

GPDは、Microsoft Excel®(エクセル)のマクロ(VBA)を使用して作成されたツールですので、使用するためには、エクセルがインストールされている必要があります。なお、古いバージョンのエクセルでは動かないかもしれません。また、Windows 10での動作しか確認していませんので、Macでは動作するかどうかわかりません。また、ネットワーク環境によっては、うまくPDFをダウンロードできない場合があるようですが、Ver 1.70では改善されたと思われます。もしも使ってみて、うまく動作しないといった場合には、お問い合わせください。

ここではGPDのサンプルとして、機能限定した無料お試し版のダウンロードが可能です。一度に入力できる公報の数を20公報に制限しています。

「GPD Ver 2.20(Google Patentsから入手) 無料お試し版」のダウンロードはこちら

「GPD Ver 2.80E(Google Patents/Espacenetから入手、Seleniumbasicインストール要) 無料お試し版」のダウンロードはこちら

機能制限のない、フルバージョンをご希望の方は、メール等でご相談ください。

3.更新履歴

2019/06/10 Ver 1.00 初期版公開
2019/08/13 Ver 1.10 再公表特許は”JPWO”公報を取得
2019/08/20 Ver 1.20 収録されていない公報へのGoogle側の対応の変更に対処
2019/08/31 Ver 1.10 Google側の対応が戻ったので、元のバージョンに戻す
2019/09/17 Ver 1.30 処理アルゴリズムを変更し、スピードアップ
2020/07/09 Ver 1.40 PC機種によって動作しないケースがあることに対応
2020/09/15 Ver 1.50 KR公報に対応
2021/02/09 Ver 1.60 公報番号中の全角英数字、半角英小文字を半角大文字に変換
2021/03/23 Ver 1.70 ネットワーク環境によるPDF取得エラーに可能な範囲で対応
2021/04/01 Ver 1.80 Google Patentsへのアクセス方法の一部見直し
2021/04/14 Ver 1.90 従来法でアクセス失敗のときVBのWebBrowserで再トライ
2021/04/20 Ver 2.00 WO公報は日本の再公表公報をダウンロード可に
2021/04/24 Ver 2.10 PDFダウンロード先のフォルダを開く機能を追加
2022/05/31 Ver 2.20 取得エラー後の公報の取得に失敗するバグ修正
2023/03/14 Ver 2.30E Selenium Basic使用、EspacenetからPDF公報をDL可能
2023/05/08 Ver 2.40E 公報番号変換処理、Espacenetからの公報取得処理修正
2023/07/25 Ver 2.50E chromedriver の自動更新処理のアップデート
2023/10/10 Ver 2.60E Espacenetのロボット判定厳格化に対応、プロキシ対応(非公式)
2023/11/10 Ver 2.70E chromedriver の自動更新処理のバグ修正
2024/03/20 Ver 2.80E chromedriver のダウンロードサイトURL変更に対応

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